蓄電池の用語集

蓄電池の検討を始めると、検針票・見積書・営業トークのそれぞれで聞き慣れない用語が出てきます。辞書のような正確さよりも、「その用語が出てきたとき、何を確認すればいいか」を優先してまとめました。

検針票・電気代の用語

kWh(キロワットアワー)

電気の量の単位で、1kWの電気を1時間使うと1kWhです。電気代も、蓄電池の容量も、売電もすべてこの単位が基準になります。検針票の「ご使用量」が、その月に買った電気の量です。

検針票(電気ご使用量のお知らせ)

電力会社が毎月発行する、使用量と請求額の明細です。紙のほか、電力会社の会員サイトで確認できることが多いです。本サイトのシミュレーターに入力するのは「毎月の電気代」と「売電額」の2つの数字だけで、どちらも検針票と売電明細にあります。

燃料費調整額

発電に使う燃料の価格変動を毎月の電気代に反映させる調整項目です。電気代が月によって上下する主な要因のひとつで、蓄電池の効果とは別の話です。「電気代はこれからも上がり続ける」という営業トークが出たら、値上がりの中身がこの調整額なのか、料金プラン自体の改定なのかを分けて考えると冷静に判断できます。

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)

再生可能エネルギーの買取費用を、電気を使う全員で負担する仕組みです。使用量(kWh)に比例して課金されるため、蓄電池で買う電気を減らすと、その分の賦課金も減ります。

時間帯別料金(夜間料金)

夜間が安く日中が高いなど、時間帯で単価が変わる料金プランです。「安い夜間の電気を貯めて日中に使う」という蓄電池の使い方は、このプランが前提になります。いま自分がどのプランかは、検針票か電力会社の契約情報で確認できます。

太陽光・卒FITの用語

FIT(固定価格買取制度)

太陽光で発電して余った電気を、国が決めた固定価格で電力会社が買い取る制度です。住宅用(10kW未満)の買取期間は10年間です。

卒FIT

FITの10年間の買取期間が終わることです。終了後は買取単価が大きく下がるため、「売るより貯めて自分で使うほうが得」というのが蓄電池営業の定番トークになっています。自分の終了時期は、電力会社からの通知や売電明細で確認できます。卒FITを理由にした営業への対応は太陽光と蓄電池の記事で解説しています。

余剰電力

太陽光で発電した電気のうち、家で使いきれずに余った分です。FIT期間中は売電に回り、蓄電池を入れるとここから充電します。余剰が少ない家に大容量の蓄電池を入れても、貯める電気が足りず容量が無駄になります。

自家消費

発電した電気を売らずに自宅で使うことです。卒FIT後は売電単価が下がるため、自家消費の比率を上げるほうが有利になりやすい、というのが蓄電池導入の基本的な考え方です。ただし実際に得になるかは、機器の価格と容量が自宅に合っているか次第です。

パワーコンディショナ(パワコン)

太陽光や蓄電池の直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器です。設置から10〜15年程度が交換の目安とされ、「パワコンの交換時期だから蓄電池も一緒に」という営業の入り口になりやすい機器でもあります。見積書では、交換・改修の費用が含まれているかを確認してください。

蓄電池の性能・仕様の用語

容量(kWh)

蓄電池に貯められる電気の量です。価格を左右する最も重要なスペックで、自宅に合う容量は電気の使用量と余剰電力のバランスで決まります。毎月の電気代と売電額から合う容量を確認する手順はシミュレーターにまとめています。

実効容量

カタログに書かれた容量(定格容量)のうち、実際に使える量です。蓄電池は劣化を防ぐために容量の全部は使わない設計になっており、実際に使えるのは定格の9割前後です。機種を比較するときは、カタログ容量ではなく実効容量でそろえると正確です。

kWh単価

蓄電池の価格を容量(kWh)で割った、1kWhあたりの価格です。総額だけでは高いか安いかを判断できないため、本サイトでは価格比較の基準にこの単価を使っています。容量帯ごとの目安は高額契約の記事にまとめています。

サイクル寿命

充電して放電するまでを1回(1サイクル)と数えた、繰り返しに耐えられる回数です。現在の主流帯は6,000〜12,000サイクル程度で、1日1サイクルなら15年以上に相当します。保証年数とあわせて確認してください。

ハイブリッド型/単機能型

ハイブリッド型は太陽光と蓄電池のパワコンが一体になったタイプ、単機能型は蓄電池専用のパワコンを別に持つタイプです。太陽光のパワコンが交換時期に近いならハイブリッド型で同時に更新、まだ新しいなら単機能型、というのが大まかな使い分けです。

全負荷型/特定負荷型

停電したときに家全体へ電気を送れるのが全負荷型、あらかじめ決めた回路(冷蔵庫やリビングなど)だけに送るのが特定負荷型です。全負荷型のほうが高価です。停電への備えをどこまで重視するかで選択が変わる部分で、経済効果とは切り分けて考える項目です。

V2H(Vehicle to Home)

電気自動車のバッテリーを家庭用の電源として使う仕組みです。EVがあれば蓄電池の代わり・補完になる選択肢で、営業担当者が「EVの購入予定はありますか」と聞くのはこのためです。

蓄電池の電気代シミュレーター その提示額、妥当?
適正容量6.5kWh シミュレーション価格57万円
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価格・契約の用語

相場(市場平均)

本サイトのシミュレーターでは、工事費込みの市場平均を約17.2万円/kWhとして計算しています。kWh単価に直したうえでこの水準と比べるのが、提示額を確認する基本の手順です。

シミュレーション価格

本サイトのシミュレーターが表示する、あなたの家の電気代・売電額から計算した価格の目安です。提示された金額がこれを大きく超えていないかの確認に使います。

補助金

国や自治体による蓄電池導入への補助です。金額・条件・期限は年度と自治体によって変わります。見積書では「適用前か適用後の金額か」「申請を誰が行うか」を確認してください。「補助金が今月で終わる」と急かされたら、その補助金の正式名称を聞いて、ご自身で検索して確かめるのが確実です。

総支払額(ローン)

ローン契約で金利を含めて最終的に支払う合計額です。月々の支払額や機器代ではなく、この総支払額でkWh単価を計算するのが正確です。

クーリング・オフ

訪問販売などで契約した場合に、法定書面を受け取った日を含めて8日以内であれば、無条件で契約を解除できるとされている制度です。期限の数え方・手順・通知文の例文はクーリング・オフの記事にまとめています。

法定書面

特定商取引法で事業者に交付が義務付けられている契約書面です。クーリング・オフの期間は、この書面を受け取った日から数えます。書面に不備がある場合は期間が進行していないと扱われる可能性があるため、8日を過ぎていても諦める前に確認する価値があります。

不実告知

事実と異なる説明をして契約させることです。「この契約はクーリング・オフできない」「絶対に元が取れる」といった説明が該当し得ます。当てはまる場合は、期限後でも解約や取消しを検討できる場合があります。詳しくは契約後の解約の記事を参照してください。

消費者ホットライン188

最寄りの消費生活センター等につながる全国共通の電話番号です。契約や勧誘で困ったら、事業者と自分だけで交渉を始める前に、まずここに相談してください。